結論から言うと、必要な力は求人ごとに違い、仕事内容の動詞から見分けられます。 求人票にある「作成する・入力する・照合する・連絡する」を拾うと、自分にある力と応募前に準備する力を分けられます。

求人票の「基本的なパソコン操作」「正確に仕事ができる方」を見て、どこまでできれば応募してよいか迷っていませんか? 全部を学んでから応募しようとすると、準備が終わりません。

この記事の出発点は、求人票を一件開いた状態です。必要な力を作業へ変え、今ある経験、応募前に試すこと、入社後に覚えることへ分けましょう。

事務職に必要なスキルは、求人票の4つの動詞から見分ける

必要な力は、求人票の仕事内容にある動詞から見分けられます。では、今開いている求人票には、どの動詞が何度も出ていますか?

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tagの一般事務」は、一般事務の仕事を次のように挙げています。文書の作成、データの入力、書類やデータの確認、そして電話やメールでの連絡です。

整理すると、次の四つになりました。

求人票の動詞必要になる行動過去から探す経験
作成する目的と完成形をそろえる案内文や報告書を作った
入力する決められた形へ正確に入れる注文や予約を登録した
照合する元の情報と結果を見比べる売上や在庫を確認した
連絡する確認して相手へ引き継ぐ電話やメールで伝達した

四つ全てが得意でなくても構いません。応募先によって、文書作成が多い職場もあれば、電話や受発注が多い職場もあります。まずは求人票に何度も出てくる動詞を一つ選んでください。

求人票の4つの動詞から必要な力を見分ける

作成する:文書の目的と完成形をそろえる

文書作成で必要なのは、きれいな文章を書くことだけではありません。誰が何に使う文書かを確かめ、決められた形へそろえる力です。

「見積書を作成」「会議資料を作成」「案内文を作成」では、使うソフトが同じでも作業が違います。

  • 見積書なら、品名、数量、金額を間違えずに入れる
  • 会議資料なら、元の情報を短く整理する
  • 案内文なら、日時、場所、連絡先を読みやすく置く

接客で案内を作った、学校で連絡文を書いた、前職で報告書のひな型を使った経験も材料です。「Wordを使えます」だけでなく、何を作り、どの項目を確認したかまで書き出しましょう。

入力する:速さより、決められた形へ正確に入れる

先に決めておくのは、どこから何を写すのか、そして誰がいつ確かめるのかです。

データ入力と書かれていたら、次の点を確認しましょう。

  1. 紙、メール、別のシステムのどこから転記するか
  2. 氏名、日付、金額など何を入力するか
  3. 入力後に誰が、どの方法で確認するか

速く打てても、氏名の漢字や金額が違えば仕事は止まります。反対に、速さに自信がなくても、入力の抜けを確認する方法があれば改善できます。

応募前は、身近な表を使って試してください。十件ほどの情報を入力し、元の表と一行ずつ見比べます。時間だけでなく、間違えた項目と見直し方を記録すると、次の練習が決まります。

照合する:注意力を確認手順へ変える

正確性は「私は注意深いです」という性格ではなく、間違いを見つける手順で示せます。

事務職が扱うのは、似た数字や日付や名前です。集中力だけに頼らず、確認する順番を決めましょう。

  • 氏名と日付を別々に見る
  • 数量と金額を元の資料へ戻って確かめる
  • 入力した人と確認する人を分ける
  • 提出前の確認項目を一覧にする

販売でレジ金を合わせた、倉庫で商品数を確認した、予約内容を復唱した経験も「照合する力」です。事務職の経験がなくても、確認手順を説明できれば過去の仕事とのつながりを示せます。

私が面接で確かめるのも、そこです。「気をつけています」で止まる人と、どの順番で見るかを言える人では、任せたあとの安心感が違います。

その経験を応募書類へ変えるときは、事務職の自己PR例文と組み立て方が使えます。事実と工夫と再現性の三つへ分ける形です。

連絡する:話し上手より、確認して引き継ぐ

事務職のコミュニケーション力は、会話を盛り上げる力ではありません。必要な情報を確認し、記録し、次の相手へ渡す力です。

電話の取次ぎで押さえるのは、相手の名前と会社名、そして用件と折り返し先です。メールなら宛先・期限・添付資料を送信前に見ましょう。社内の依頼では、目的と締切と完成形を先に確かめましょう。

「人見知りだから事務職は無理」と決める必要はありません。落ち着いて確認と引き継ぎができるなら、人見知りだけで不向きとは決まりません。

求人票に「社内外との調整」「顧客対応」とあれば、連絡の相手と回数を面接で聞きましょう。同じ事務職でも、社内連絡が中心の職場と顧客からの電話が多い職場では負担が違います。

パソコンスキルは、ソフト名より完成物で確かめる

同じExcelでも入力と集計では必要な操作が違います。ソフト名より、仕事で何を完成させるかを確かめてください。

大阪労働局が事業主へ配る求人票の書き方リーフレットでは、仕事内容へ具体的な作業と必要なパソコン操作と事務以外の業務を書くよう勧めています。書かれていなければ、応募前または面接で確認できます。

求人票の表現確認する質問応募前に試すこと
Word基本操作どの文書を一から作りますか案内文をひな型から作る
Excel基本操作入力だけか、集計もしますか表の入力と合計を試す
メール対応社内と顧客のどちらが中心ですか件名、宛先、添付を確認する
専用システム入社後に操作説明がありますか学び方と質問先を確認する

「基本操作」の意味を自分で決めつける必要はありません。「どのような文書や表を作りますか」「既存のひな型はありますか」と完成物を聞けば、必要な操作が具体的になります。

求人票1件を、3つの準備欄へ分ける

全技能を先に学ばず、応募先で使う操作から一つ試します。求人票一件を三つの欄へ分けると、応募準備を絞れます。

求人票を今ある力・応募前の練習・入社後に覚えることへ分ける

例えば、受注データの入力・請求書の作成・電話の取次ぎ・専用システムの使用が並ぶ求人票を開いたとします。三つの欄へ分けた形が、次の表です。

準備欄書く内容の例
今ある力接客で注文内容を確認し、レジへ正確に入力した
応募前に試す表への入力、合計、案内文の作成を一度行う
入社後に覚える専用システムの操作、社内の請求手順

私が書類を見るときも、事務職の経験年数より、どの作業を任されていたかを先に読みます。任された作業が書いてあれば、未経験でも仕事の想像がつきます。

書く場所は、印刷した求人票の余白でもメモアプリの3行でも構いません。次は、求人票へ色を付けるつもりで確認しましょう。

  1. 「必須」と書かれた経験は何か
  2. 「歓迎」と書かれた技能は何か
  3. 仕事内容のうち、過去に似た行動をしたものは何か
  4. 入社後に説明を受けないと分からないものは何か

必須条件を満たさない求人へ無理に応募する必要はありません。一方、歓迎条件を全て満たすまで待たず、応募前に試せる操作を一つ実行し、分からない点を面接の質問へ変えましょう。

必要な力と自分の経験をさらに照らしたい方は、転職の自己分析を30分で進める方法も使えます。

よくある質問

資格がなくても事務職へ応募できますか?

一般事務は一律の資格が必須とは限りません。ただし、経理などでは資格や専門知識を求める求人があります。資格の有無だけでなく、求人票の必須条件と仕事内容を確認してください。

Excelはどこまでできればよいですか?

求人によって違います。入力が中心か、集計や表作成まで担当するかを確認しましょう。応募前は、その求人で作る完成物に近い練習を一つ行うと不足が分かります。

未経験では何を自己PRにすればよいですか?

前職で行った作成・入力・照合・連絡から一つ選びましょう。事務職という職種名の経験ではなく、似た作業を正確に進めた事実を伝えてください。

すべての技能がなくても応募してよいですか?

必須条件を満たし、応募前に補える操作と入社後に覚える業務を分けられるなら検討できます。曖昧な条件は応募先へ確認し、できないことをできると伝えないようにしましょう。

まとめ

事務職に必要なスキルは、求人票の仕事内容から見分けます。

  • 作成する:目的と完成形をそろえる
  • 入力する:決められた形へ正確に入れる
  • 照合する:注意力を確認手順へ変える
  • 連絡する:確認して相手へ引き継ぐ

求人票一件を、今ある力、応募前に試す操作、入社後に覚える業務へ分けてください。全部を学ぶのではなく、応募先で使う力から準備すると、次の行動が決まります。

無料相談

事務職に必要なスキルを求人票から読んでも、自分の経験と結び付けられないときは、応募候補を一件だけ無料相談へ持っていきましょう。

相談前に、次の三点へ印を付けてください。

  • 過去に似た作業をした仕事内容
  • 応募前に一度試す操作
  • 応募先へ確認したい条件

無料相談を使っても、その場で転職や契約を決める必要はありません。自分の経験を四つの動詞へ分けたうえで、どの求人なら準備して応募できるかを確かめてください。